スマイリーキクチ冤罪事件とは?最初の芸能人のネット誹謗中傷だった?加害者の現在は?

スマイリーキクチ著書

芸能人に対するネットでの誹謗中傷について今でもよくみかけますが、日本で先駆けとなったのはスマイリーキクチさんの冤罪(えんざい)事件ではないかといわれています。

そこで今回は、

  • スマイリーキクチ冤罪事件とは?
  • 最初の芸能人のネット誹謗中傷だった?
  • ネットに書き込みをした加害者の現在は?

これらについて迫っていきたいと思います。

それでは本題に入っていきましょう。

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目次

スマイリーキクチ冤罪事件とは?

ス―ツでノーネクタイのスマイリー
出典:スマイリーキクチX

冤罪(えんざい)とは・・・無実の罪のこと

お笑い芸人だったスマイリーキクチさんは、日本の芸能界でネット上の誹謗中傷の被害者として知られる人物の一人です。

スマイリーさんは1999年頃から、ネット掲示板やSNSで「過去に女子高生コンクリート詰め事件に関与していた」という事実無根のデマを流され続け、約10年以上にわたって誹謗中傷を受けました

なぜ、スマイリーキクチさんが犯人だと言われた理由の1つに、

  • 犯人の出身地が東京都足立区だったこと(スマイリーさんも足立区出身)
  • スマイリーキクチさんと犯人が同じ年齢だったこと

これらは、少年犯罪のため、犯人の実名が公表されなかったためネットユーザーから「犯人捜し」がはじまったとされています。

このネット上の書き込みによる中傷が、スマイリーさんの芸能活動に大きな影響を与え、プライベートでも困難な状況に追い込まれました。

女子高生コンクリート詰め事件とは

1988年から1989年にかけて、埼玉県で女子高生に対して行われた集団暴行事件は、その残虐性と衝撃から広く知られるようになりました。

この事件の詳細が明らかになったのは、1989年に別の事件で逮捕された加害者の少年たちが事件を自供したことがきっかけです。

加害者たちは当時未成年であったため、その名前は伏せられていましたが、現在では主犯格として宮野裕史、小倉譲(改名後:神作譲)、湊伸治、渡邊恭史の4名の実名が公表されています。

事件は解決したのになぜ、スマイリーキクチは誹謗中傷を受けたのか

テレビ出演しているスマイリー
出典:テレビ東京

スマイリーキクチさんが誹謗中傷を受けた理由の一つには、コンクリート詰め事件の犯人の一人がお笑いコンビでデビューしたという情報が原因だったようです。

これは、実際には事実無根の情報でしたが、一部の書籍やネット上で取り上げられたために広まりました。

北芝健さんの著書「治安崩壊」で「犯人の一人がお笑いコンビでデビューした」といった内容が書かれていたことが、その誤解の引き金となった可能性が高いです。

この本にはその記述に確かな裏付けはなかったものの、これを信じたネットユーザーたちの間で憶測が飛び交い、次第にスマイリーキクチさんがその犯人であるという誤った情報が拡散されてしまいました。

インターネット上では情報の真偽が確かめられないまま広まりやすく、また匿名性が誹謗中傷を助長する要因ともなっています。

北芝健さんの著書「治安崩壊」
出典:アマゾン

スマイリーキクチのデマ情報がなぜ10年間拡散されたのか?

スマイリーキクチさんが誹謗中傷を受けだしたのは1999年ごろだといわれています。

スマイリーキクチさんのデマ情報が、「女子高生コンクリート詰め事件」から10年後に飛び火して拡散されるとは夢にも思わなかったのではないでしょうか。

最初の芸能人のネット誹謗中傷だった?

スーツを着たスマイリーキクチ
出典:一般社団法人インターネット・ヒューマンライツ協会

SNS上での芸能人に対する誹謗中傷は、これまでも数多く存在していました。

しかし、その誹謗中傷を書き込んだ不特定多数のネットユーザーを相手に法的措置を講じ、事件として大きく取り上げられたのは、スマイリーキクチさんが初めてのケースと言えるでしょう。

この出来事は、日本でインターネット上の誹謗中傷が深刻な社会問題として認識される大きなきっかけの一つとなりました。

スマイリーさんは、悪質な書き込みに対して警察に被害を訴えた結果、2009年の2月と3月には、19人のネットユーザーが名誉毀損などの罪で書類送検されました。

このことが大きな話題を呼び、ネット上の匿名性の危うさが改めて注目されました。

この出来事を受け、スマイリーキクチさんは「一般社団法人インターネット・ヒューマンライツ協会」という団体をつくり、ネットリテラシーや誹謗中傷の危険性についての啓発を進めています。

ネットに書き込みをした加害者の現在は?

チェック柄シャツのスマイリー
出典:スマイリーキクチ公式X

2008年9月から2009年1月にかけて、警察はこの中傷行為に関与した1200〜1300人以上の身元を特定しました。

その中でも、特に書き込みの内容や回数が刑法に抵触すると判断された19人が摘発の対象となりましたが、不起訴になっています。

被疑者たちの年齢層は17歳から47歳までと幅広く、職業も大手企業の社員、派遣社員、左官業、コンピュータプログラマー、国立大学職員など多岐にわたっていました。

また、その動機について紹介するとこんなことを言っていました。

ほかの人は何度もやってるのに、一度しかやってない自分がなんで捕まるんですか!

離婚してつらかった。
キクチさんはただ中傷されただけじゃないですか。
私のほうがつらいんです!

こんなに書き込みがあるんだから、この人は絶対悪い人です

ネットに洗脳された

取り調べを進めた結果、これらの人々が特別な背景や動機を持つわけではなく、いわゆる「普通の人々」であったことが明らかになっています。

こんなことを言う人もいたそうです。

刑事さんがある人に、「じゃあキクチさんが君の名前をブログに書き込むのも表現の自由なの?」と尋ねると、「それはイヤです。キクチさんは芸能人だからいいけど、自分は一般人で将来がありますから」と答えたそうです。

出典:ふらっと

少しづつ社会意識は変わりつつありますが、今後この問題はどうなっていくのでしょうか。

まとめ

今回はスマイリーキクチ冤罪事件についてリサーチしました。

元お笑い芸人のスマイリーキクチさんは、日本の芸能界において、ネット上で誹謗中傷の被害を受けた代表的な人物の一人として知られています。

1999年頃からスマイリーさんに対して、ネット掲示板やSNS上で「女子高生コンクリート詰め事件に関与していた」という根拠のない噂が広まり、その後も約10年以上にわたって誹謗中傷を受け続けました。

このような中で、スマイリーキクチさんは、誹謗中傷を行った不特定多数のネットユーザーを相手に法的措置を取ることを決断し、この問題が大きく取り上げられるようになりました。

芸能人がインターネット上での中傷行為に対して法的手段に訴えたケースとしては、彼が初めてだったと言えるでしょう。

この事件は、日本においてインターネット上の誹謗中傷が深刻な社会問題として注目されるきっかけの一つとなりました。

また、2008年9月から2009年1月にかけて、警察はこの中傷行為に関与した1200〜1300人以上の身元を特定しました。そのうち、

特に悪質な書き込みを繰り返し刑法に触れたと判断された19人が摘発されましたが、全員が不起訴となっています。

さらに調査を進めると、これらの加害者たちには特別な背景や明確な動機があるわけではなく、いわゆる「普通の人々」であったことが判明しています。

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